日本コカ・コーラのホルヘ・ガルドゥニョ社長は「さらなる成長にはイノベーションがポイントとなる。そのキーワードは“高付加価値”“パッケージ”“デジタル”となる。焦点を定めたマーケティング活動を実現し、多くの消費者との絆を拡大したい」と語る。その新たなイノベーションとなるのが「カナダドライ」ブランドから投入する強炭酸水「ザ・タンサン・ストロング」(3月26日発売)だ。

この投入の背景には、大人世代を中心に広がる炭酸水の新たな飲用習慣“ストレート飲用(直飲み)”の定着がある。健康的に一気にリフレッシュしたいという消費者ニーズに対応する。「強炭酸は、おいしさで選ぶ時代へ」と炭酸水の新時代の幕開けを訴求するコミュニケーションでトライアルや認知拡大を図る。

本社で開催した戦略発表会で7日、和佐高志マーケティング本部炭酸、エナジー、ジュース&NGP担当副社長は「多様化する日本の炭酸市場に最適な製品を順次、導入していくことが柱となる。コアブランドの強化や新たなイノベーション投入で、炭酸ブランド製品群のさらなる充実を図る」と語った。

和佐高志担当副社長(左)とホルヘ・ガルドゥニョ社長

主力ブランドのコア製品強化にも取り組む。「コカ・コーラ」ブランドは、家庭内飲用訴求を図る「ウチのコークは世界一」をテーマに「平昌2018冬季オリンピック応援キャンペーン」などを展開するほか、世界初の「コカ・コーラ ピーチ」投入や「コカ・コーラ プラス」のパッケージを変更する。

日本60周年を迎える「ファンタ」は、「グレープ」など基幹フレーバーのフルーティーな味わいをさらに進化させる。60周年を記念した「『ファンタ』みんなのカンパイボトル」や付加価値型製品「ゴールデンアップル&パワー」などを投入する。「ジンジャーエール」はグラフィックを一新し、高い品質などを訴求する。

新たな提案となる「ザ・タンサン・ストロング」「同レモン」(右)

◇日本食糧新聞の2018年2月14日号の記事を転載しました。