日本即席食品工業協会は16日、17年度インスタントラーメン小学校レシピコンクール全国大会を東京都渋谷区の服部栄養専門学校で開催した。農林水産省、日本栄養士会の協力を得て、小学生(4~6年)を対象に16回目の今回は9022の応募で過去最高となった。

書類審査を経て、11月4日の九州・沖縄地区大会を皮切りに開かれた全国7ブロックの地区大会で選出された最優秀賞、優秀賞受賞者17人が全国大会に出場、それぞれ創作インスタントラーメンメニューを披露した。

オリジナルのインスタントラーメンレシピを基に、おいしさ・栄養バランス・盛り付け・手軽さ・独創性を考慮し、森本宏樹審査員長(協会食育推進委員長)、迫和子日本栄養士会専務理事、曽我部多美全国小学校家庭科教育研究会会長、料理人・森野熊八氏(特別審査員)の4人が審査に当たった。

「今回は特に拮抗(きっこう)して審査に悩んだ」(森野氏)という中で、農林水産大臣賞には東京都江戸川区立下小岩第二小学校6年の石井優衣さんが作った「見てびっくり!食べておどろき!魔女が作った栄養たっぷり小松菜海鮮ラーメン」が選ばれた。

表彰式後の記念撮影(前列中央が農林水産大臣賞を受賞した石井優衣さん)

そのほか、優秀賞の「淡路島冷やしラーメン」「心も体も温まるいけんだ煮みそラーメン」、審査委員特別賞の「幸せの四つの青葉ラーメン」「いもの子汁ラーメン」「夏野菜たっぷり冷製ラーメン」、アイデア賞の「ラーメンモンブラン」「オムレツのぼり、開けたらラーメン」など、地域の食材を生かして独創的なオリジナルラーメンに仕上がり、試食した審査員をうならせた。

表彰式後の全体講評で、森本食育推進委員長は「順位は別にして、このコンクールの意義は自分が食べてもらいたい人にどうしたらおいしく食べてもらえるか一生懸命考え行動することを学んでもらうことだ。また、日々食事を作ってくれるお母さん、お父さんへの感謝も忘れないでほしい。即席麺が誕生して来年は60周年を迎えるが、この間日本はもとより世界で年間1000億食近く消費されるようになった。われわれもよりおいしく、より簡単で、より安全な商品作りに努力したい。これからも即席麺を食卓に加えていただき楽しい食生活にしてほしい」と語った。

◇日本食糧新聞の2017年12月22日号の記事を転載しました。