秋田県秋田市在住のたべぷろ編集部員・山下雄二です。秋田は私の生まれた場所で、祖父母も一緒に暮らしていたことから秋田の郷土料理や昔の文化と触れることも多かったです。今回の題材は甘酒。ちょっと季節は早いものの横手のかまくら祭りではかまくらの中で甘酒がふるまわれます。甘酒をおいしくアレンジするならどんな方法があるのでしょう?

甘酒は温めても温めなくてもOK

甘酒はお米と麹を発酵させたものですが、お酒のようにアルコールが発生する前で止めます。この状態ではお米のでんぷんが糖に変わっているため砂糖を入れなくても濃い甘みがします。お米のほかに酒粕を原料とした甘酒もありますが、こちらはアルコールが微量に含まれています。

甘酒の特徴はお米の香りと麹のにおいで、甘酒が苦手な人の場合は麹のにおいが少ないものを選ぶと美味しく飲めますよ。

さて、甘酒について調べてみると「温めたら酵素が死ぬから栄養を損なう」という情報が多く出回っています。しかし、市販されている甘酒は品質安定のために火入れされているものが多く「生きた酵素がそのまま体内で活動する」という説も全くの根拠がありません。

あくまで「発酵によって生み出されたビタミンやミネラルが健康に良い」ので、温めても冷たいままでも甘酒の栄養は摂れます。

きなこやジャムなどを入れて楽しめる

私は、酒どころの秋田に住んでいるため甘酒の入手は簡単でした。この甘酒はお土産屋さんで買ったものです。お米と米麹のみが使われています。

ラベルを見てみると、非常にシンプルな作られ方をしていることが分かります。温めたり、水を加えて飲んでもOKみたいですね。

まずは1杯飲んでみました。お米がたくさん入っているため甘酒の粒感を好む人におすすめです。味は濃厚で、麹の香りも強く感じられます。さて、甘酒に何を加えてみようか…と思った時に見つけたのがきなこ。偶然、冷蔵庫に入っていました。

きな粉を溶かして飲んでみると、麹のにおいは抑えられ、華やかな香りはそのまま感じられます。しかも、甘酒ときな粉が合わさるとおはぎを食べているような感覚になります。これは、非常に美味しいです。

他には何かないだろうか、と冷蔵庫を探してみたら今度はフルーツジャムを見つけました。こちらも甘酒に入れてみます。

甘酒に溶けるの?と思われますが問題なく溶かすことができました。

こちらも相性ぴったりです。お米のふわりとした風味と、ジャムのさわやかな香り、そして酸味がよく合います。これなら、朝の一杯にもオススメできます。

牛乳やヨーグルトも

今度は、別のものに甘酒を加えてみました。まず試してみたのが牛乳です。甘酒を入れてもビジュアル的にわかりづらいですね。

個人的にはあまりお勧めできない組み合わせです。確かに甘酒は飲みやすくなりましたが甘酒らしさも感じづらくなったからです。また、甘酒が下に沈んでしまった点もどうかなと思いました。もし、この方法で試したいなら甘酒多めで、かつ液体がメインの甘酒を選びましょう。

最後は、甘酒ヨーグルトです。今回はプレーン(無糖)のヨーグルトを使いました。

こちらも、ヨーグルトの主張が強かったため最終的には甘酒とヨーグルトを半々にして食べました。ヨーグルトの酸味をまろやかにしてくれる美味しい組み合わせです。

確かに、甘酒にはいろいろな可能性を感じられるものの「甘酒に何かを加える」方法が良いのではないでしょうか。