山梨県の中央本線小淵沢駅で、午前10時以降から販売する「ふもとの駅弁『元気甲斐』」。30年以上前に、テレビ(朝日)番組「探検レストラン」の番組内企画で誕生した名物弁当です。地元の老舗「株式会社丸政」が今も変わらぬ味を守り続け、製造販売しています。価格は1600円(税込み)と少々お高めですが、食べて納得! 30年以上も愛され続けるロングセラー駅弁である理由がわかります。お昼前後には完売する人気駅弁ということなので、前もってお取り置きをお願いしておきました。

旅心をそそるレトロな外装は駅弁の王道!

外装は有名イラストレーターの故・安西水丸氏が手掛けたもので、旅のワクワク感満載の絵柄です。

外装を開くと、経木折詰めの二段重ね。ほんのり木の良い香りが・・・! 折は天然木の経木を使っていて、駅弁らしい風情があります。昔懐かしいレトロさが、いかにも旅のお供という感じで、ポリ容器入りのお茶が似合いそうです。

残念ながら、小淵沢駅ではポリ容器入りのお茶は販売していませんでしたので、ペットボトルのお茶を購入。

さて、その中身は・・?! 中の見えないパッケージは、開ける前の楽しみがありますね。上段は京都の銘亭「菊乃井」が仕上げ、下段は東京の味処「吉左右」が腕をふるった究極の駅弁です! 発売当初から今も変わらず、一品一品手作りで作っているそうです。

東京と京都の有名料亭が競演!知恵と工夫を凝らした手作りの味わい

まずは上段一の重、京都「菊乃井」考案の折です。大きな胡桃と鶏ひき肉を炊き込んだ胡桃御飯は、お出汁のきいた品の良い薄味。地元の素材を使った山女の甲州煮も程よい甘辛味、箸休めになるカリフラワーのレモン酢漬やセロリの粕漬などは、女子ウケしそうなヘルシーな味です。

駅弁は味が濃いイメージがありましたが、見事に覆されました。小分けに仕切られたおかずは、食べやすさはもちろんですが、おかず同士の味が混ざらず、一つ一つ美味しくいただけます。

続いて下段の二の重は、東京「吉左右」。秋の山を連想させる、見た目も美しい折りです。ほんのり甘めの栗としめじのおこわには、銀杏や大ぶりな栗が贅沢に入っています。アスパラの豚肉巻や、柔らかく調理された鶏の柚子味噌あえなど、ボリュームのあるおかずでお腹も満足です。

料亭の味は日本酒・白ワインにも相性抜群!

どれを食べても丁寧で繊細な味付けは、さすが料亭の味! 日本酒が合うこと間違いなしです。山梨県産の甲州白ワインなどもおすすめですね。

「元気甲斐」はリピーターも多く、わざわざ遠方から買いに来られる方もいるとのこと。味にこだわり派の女性にも満足度の高いお弁当です。

オシャレ(カワイイ) ★★★★☆
コスパ        ★★★★★
ヘルシー       ★★★★★
食べやすさ      ★★★★☆

※星は5点満点

<販売情報>
ふもとの駅弁「元気甲斐」
価格:1600円(税込)
主な販売駅:小淵沢駅
製造:株式会社丸政 TEL:0551-36-2521