珍しい水晶で作られた鍋で食事を楽しめるのが、大阪・北新地にある「和洋旬彩 北新地てんり.」。夜はもちろん、ランチも水晶鍋を提供し、ひと味違う昼ご飯にハマるリピーターが増加中である。シンプルな具材ながら、だしの力で飽きずに食べられるユニークな鍋の魅力を取材した。

レタスが主役のシンプル具材

「水晶はデトックス効果があるパワーストーンといわれており、体の中から健康になってもらうことが狙いです。お客さまからは、体調が良くなったという声も聞かれます」と滝谷知枝美店長。

水晶鍋ランチ1,000円(税込)/一人鍋もOKのランチのセット。水晶鍋と日替わりの副菜(写真はメンチカツ)、小鉢2品、漬物、黒米、デザート付き

開店当初は夜だけの営業だったが、「昼も水晶鍋を食べたい」という希望が多く、3年前からランチをスタートした。メニューは「水晶鍋ランチ」の1種類のみ。1人用から4~5人用まで4種類の大きさの水晶鍋を用意して提供しており、“おひとり様”も気軽に利用できる。手頃な価格で、“昼からお鍋”のぜいたく感が味わえるのが魅力だ。

煮える様子も楽しめる透明な水晶鍋

だしの魅力でやみつきに

鍋の具材は、たっぷりのレタスと長ネギ、鶏もも肉の3種類だけと、いたってシンプル。しかし、物足りなさを感じずに食べ進んでしまうのは、だしとの絶妙なマッチングにある。

だしは、塩と酒に企業秘密の味をプラスして作られており、あっさりとしたおいしさ。さらに、テーブルに用意されたすりごまとブラックペッパーを入れると、よりパンチ力がアップし、最後まで飲み干す人も多いとか。

好みの量でプラスできる、すりごまとブラックペッパーを用意

ご飯には、白米よりも胃もたれしにくいということから黒米を採用。お代わりOKなので、2杯目はだしをかけてお茶漬け風にしても楽しめる。また、副菜には、魚か肉の洋風メニューを用意。小鉢2種類やデザートまで付いた、満足感でもアピールするランチとなっている。

常連客から新規ユーザーへと口コミで人気が広まり、20代から60代までの幅広い世代が訪れるという同店。昼は女性客が中心で、夜の利用につながるケースも多い。夜は完全予約制で、メニューは水晶鍋と一品料理で構成するコース(3456円、5400円、8640円)のみ。

スタンダードな水晶鍋を食べなれた人には、季節により、ハモやカニを入れるなどのアレンジにも対応している。

「喜んで食べて、元気になっていただくのが一番。お家に帰ってくるような気分で利用してほしい」と滝谷さん。店から感じられるアットホームな雰囲気も、頻繁に足を向けたくなる理由となっているようである。

座敷もある落ち着いた店内

●店舗情報
「和洋旬彩 北新地てんり.」
所在地=大阪府大阪市北区堂島1-3-8 堂島リンデンビル3階
開業=2011年5月
営業時間=午前11時30分~午後2時(土曜はランチ営業なし)、5時30分~11時(LO10時30分)。日曜、祝日定休
席数=20席
1日平均客数=昼15人、夜13人
平均客単価=昼1000円、夜5500円

◇日食外食レストラン新聞の2017年10月2日号の記事を転載しました。