ラーメンスープでアツアツ雑炊!締めの楽しみラーメンライスをメインメニューに
ラーメンライスは、ラーメンをすすりながら途中でご飯を口に頬張る食べ方と、ラーメンを一気に堪能したのち、残りのスープにご飯を投入しておもむろに第二の楽しみに取りかかる食べ方の大きく2つに分かれるだろう。この後者の“第二の楽しみ”をブラッシュアップし、「釜焼き雑炊」と掲げてメニュー化したのが東京・西早稲田「龍の羽 時色」である。
「龍の羽 時色」の名物メニューは、ラーメンスープを雑炊にする「釜焼き雑炊」。鈴木竹信店主によると、「通常のラーメンライスは、最後にご飯を入れるときにどうしてもスープが冷めた状態になってしまう。これを改善したかった」として、熱々の雑炊風に食べられるこの提供を思いついたという。
同店の定番ラーメンは「琥珀醤油そば」と「貝出汁三六九」の2種類があり、これらのラーメンに「残りスープ専用雑炊飯」をセットで注文できる。いわゆるラーメンライスだが、その他「ラーメンスープ+ご飯」を主役にした「釜焼き雑炊」というメニューを打ち出しているのがユニークだ。専用の小さな釜に白飯約180gを入れ、2分ほど加熱してからラーメンスープと共に熱々の状態で提供する。
スープを注ぐとぐつぐつジューッと音と香りが立ち、ちょっとした調理気分が楽しめるのも魅力だ。琥珀醤油スープは魚系のだしに比内地鶏と香味野菜を煮込み、貝だしスープは貝類やポルチーニ茸などで味のベースを作っている。どちらも独自の手法で仕込んだ自家製スープで、「ラーメン専門店ならではの雑炊」の完成されたおいしさが味わえる。
これまで「食べきれない」と追加ライスを断念し、ラーメンライスの醍醐味を味わったことがないという人は、実は意外と多いだろう。そんな人にとって同店のこのセットは、ありがたい。「ラーメンはカロリーが少し心配、という女性客などにも、『このぐらいのご飯の量ならちょうどいい』と好評ですよ」と、鈴木店主は言う。
「おいしいラーメンをただ普通に出すだけでは面白くない」として、今後も新しい提案をしていくという同店。ラーメンというと、スープや麺、チャーシューなど、既においしさが追究し尽くされている観があるが、同店のように視点を変えれば、ラーメンの別種の魅力を打ち出すこともまだ十分可能というわけだ。
●店舗情報
「龍の羽 時色」
所在地=東京都新宿区西早稲田3-13-2/開業=2022年/営業時間=11時30分~21時30分。不定休
◇日本食糧新聞の2022年9月5日号の記事を転載しました。
タブロイド判16~24頁・月刊・オールカラー。専門紙でありながらフリーペーパーという新聞業界初のコンセプトで外食専門紙トップの発行部数5万8000部を誇ります。広告効果も抜群。ぜひお試しください。
詳しくはこちら
コメント
記事コメント投稿サービス利用規約に同意の上ご利用ください。