ウクライナで人気の「ボルシチ」(煮込みスープ)、「シャシュリック」(BBQ肉料理)、「モルコヴニツェ」(キャロットケーキ)が缶詰になった=写真。高知工科大学商品開発部の学生が企画・開発し、高知県黒潮町の黒潮町缶詰製作所の協力で実現したもので、高知県内で8月末に発売された。

ウクライナ出身で同大学のコスチャンチン助教が、幼少時代に母国で食べた家庭料理をもとに、商品開発部の学生が再現、材料には高知県特産の土佐あかうしや四万十ポークを使っている。ラベルはウクライナの民族柄である「ヴィシヴァンカ」をあしらい、国旗の色をベースとした。温かな平和を願うイメージだという。

高知県地産外商公社は9月21日から、ウクライナの料理を再現した同缶詰を東京・銀座にある高知県アンテナショップ「まるごと高知」で販売している。黒潮町缶詰製作所の友永公生氏は「ウクライナの家庭料理を缶詰で表現した。防災食品としてのイメージが強い缶詰だが、ふるさとの味を保存して贈ることができるのも、缶詰の魅力。ウクライナから避難している人たちに元気を届けたい」とする。

収益金はウクライナ避難民などの人道支援を目的として、高知ウクライナ友の会に寄付するとしている。

◇日本食糧新聞の2022年10月5日号の記事を転載しました。