こんにちは!偏食児持ちの食育インストラクターのひなた葵です。帰宅後少しでも早く夜ごはんを作るべく働くママは大慌てですよね。少ない手順で夜ごはんが作れるよう、日々試行錯誤されているのではないでしょうか?
実は、朝ごはんを作るついでやお弁当を作るついでに、夜ごはんの分の下ごしらえを一緒に済ませてしまえば、夜ごはん作りがぐんと楽になるのです。野菜を全て切っておいて包丁いらずにしておいたり、お肉に下味をつけておいて焼くだけの状態にしておいたりと、簡単なひと手間で「15分で夜ごはん」を実現できるアイデアを紹介していきます!

ワーママは夜も忙しい!

働くママは帰宅後どのようなタイムスケジュールで動いているのでしょうか? Benesse WOMEN’S PARKのページを参考に皆さんのタイムスケジュールから平均的なモデルシフトを調べてみました。

18:30 帰宅
18:45~19:30 調理
19:30 夕食
20:00 入浴
21:00 就寝

というパターンが多く見られました。

家庭によっては夕食よりも先にお風呂を済ませている場合もあります。夜ごはんの準備は、ストックおかずを2~3品温めるのみという方もいますが、平均して30分ぐらいは調理にかけているような印象でした。

どうしても仕事から帰宅した後に、調理やお風呂、寝かしつけが重なるため、就寝時間が22時を越えたり、場合によっては23時を回っているご家庭も…。

時間が後ろへとずれ込んでしまったり、バタバタとしてしまうことに悩んでいる方の声も多く見られました。

帰宅後になるべく少ない調理工程に抑えて「15分で夜ごはん」を作ることはもちろん可能です。ただ、それでもバタバタとしてしまうことは間違いありません。仕事で疲れて帰ってきて、慌てて夜ごはんを作るとなると、かなり体力を消耗してしまうことも不思議ではないです。

そこで、少しでも余裕を持って焦らずに「15分で夜ごはん」を実現するために、朝ごはんを作る時やお弁当を作る時の「ついで時間」を狙って、朝に下ごしらえをしてしまいましょう!

朝の下ごしらえのポイント

朝の下ごしらえは何をしておくといいの?と思いますよね。いろいろ試してみて分かったポイントをお伝えしていきます。

・お肉に下味を付けておく
・野菜を切っておく
・茹で卵を夜ごはんで使う場合は先に茹でておく
・昆布や煮干しなど出汁となるものは水に入れておく

実際に朝に下ごしらえをしてみて夜ごはん作りが楽になった!と感じたのは上記に挙げたような工程でした。

余裕を持って「15分で夜ごはん」を実現するためのコツは、炒めたり煮たりするだけの状態にしておくことです。つまり、1ステップだけで作業工程が済むようにしておくと、とっても楽になるので、具材を切っておいたり、味付けなどの下処理は済ませておくのがポイントとなります。

1ステップだけの作業工程で夜ごはんが作れることを意識して、実際に下ごしらえをして「15分で夜ごはん」を作るとどんな感じになるのかを、2つの料理で検証していきます。

【鶏肉を下ごしらえ】にんにくの旨味が浸み込んだチキンソテー

【材料】(2人分)
鶏もも肉 2枚

<下味>
にんにくチューブ 2cm程度
塩コショウ 少々
酒 小さじ1

じゃがいも 2個
オリーブ油 大さじ1

【作り方】
1. 鶏もも肉に、にんにくチューブ・塩コショウ・酒を加えて軽く揉み込む。

袋にお肉を入れて、加えた調味料を軽く揉み込んで馴染ませます。調味料が全体に行き渡ったら、ここで下ごしらえは完了です!冷蔵庫に戻し入れて、後は夜仕事を終えて帰宅するまで待ちましょう。

2. オリーブオイルをフライパンに入れ、皮を下にして鶏もも肉を焼いていく。

帰宅したら調理再開です。といっても、後は焼くだけ!皮を下にしてお肉に火を通していってください。

3. 鶏もも肉を裏返したら、600Wのレンジで3分ほど加熱したジャガイモを加えて火が通るまで焼いたら完成。

付け合わせにはジャガイモを選びました。ジャガイモはレンチン加熱でこちらも手間なし。その1ステップも省略したい場合は、裂くだけでOKのキノコに置き換えたり、加えるだけでOKのもやしにしてもいいですね!

皮はカリッと、中はふっくらジューシーなチキンソテーが簡単に仕上がりました。お肉に酒を下味で付けておくことによって、お肉が本当に柔らかくなります。

そして、味付けのにんにく、塩コショウは少量しか使用していないのに、漬け込んでおくことによってしっかりと味が浸み込んでいて、ソース不要で美味しく食べられます。偏食に悩んでいる娘も自分でフォークをつかんで食べてくれるほど、美味しかったようです!

帰宅したらお肉を焼くだけなのに、ボリュームもあって家族も満足してくれるチキンソテーが簡単にできちゃいます。

【豚肉と野菜を下ごしらえ】お肉がふわふわ!豚野菜炒め

【材料】(2人分)
豚こま切れ 200g
キャベツ 1/4玉
人参 5cm程度
ピーマン 3個
舞茸 1パック
ごま油 適量

<下味>
酒 大さじ1
片栗粉 大さじ1
塩コショウ 少々

<味付け>
酒 大さじ3
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
中華だし 小さじ1

【作り方】
1. 豚肉に酒・塩コショウ・片栗粉をまぶす。

袋に調味料などを加えたら、片栗粉がお肉に満遍なく行き渡るよう軽く揉んでください。片栗粉が行き渡ったらお肉の下ごしらえは完了!冷蔵庫にいれて帰宅後まで寝かせておきましょう。

2. 炒め物に使う野菜も食べやすいサイズに切って袋に入れる。

忙しい朝はお肉の下ごしらえだけでもOKですが、余裕があるなら野菜も切っておくのが絶対におすすめ。朝の1ステップと、仕事を終えてからの1ステップでは、やる内容は同じなのにおっくう度がなぜか違って感じるんですよね…。

事前に切って袋に入れておくと、帰ってからがめちゃくちゃ楽になります。ここまでが朝の下ごしらえです。

3. フライパンにごま油を入れ、豚肉を炒めていく。

片栗粉によって、お肉同士がくっついてしまっていることがあります。箸で広げるようにして炒めていってくださいね。

4. お肉に火が通ってきたら野菜を入れ、酒を加えたら蓋をして炒める。

お酒を振り入れて、蓋をして炒めていくことによって、野菜全体に火が通るようになります。

5. 野菜がしんなりとしたら、残りの味付け用調味料を加えて炒めたら完成。

お肉の下味にお酒を使ったことで、めちゃくちゃこま切れ肉が柔らかくなっています。初めて食べた時、ちょっとびっくりしちゃいました(笑)。さらに片栗粉を表面にまぶしているからか、お肉に厚みが出て、普通に炒めるよりも食べごたえが出ています。

塩コショウの下味もしっかりお肉に浸透しているので、野菜炒めの味付けがシンプルでも充分美味しく食べられますよ!

朝の「ついで時間」に下ごしらえで心の負担も軽く!

「15分で夜ごはん」を実現するためのポイントは朝の「ついで時間」に下ごしらえをしておくことです! 朝もバタバタして、時間に余裕がないとは思いますが、お肉に下味を付けるなどすぐに出来ちゃうひと手間を行うだけで、仕事から帰った忙しい時間にバタバタせずにちょっぴり余裕を持って夜ごはん作りをすることができます。

下ごしらえといっても難しいことをしておく必要はありません。帰ったら1ステップ調理で済むように、

・野菜を切っておく
・下味をつけておく
・茹でられるものは事前に茹でておく
・水に戻す必要があるものは事前に戻しておく

など、本当にすぐに出来ちゃう下ごしらえを朝にパッとしておくだけです。

私も朝に下ごしらえをするのを習慣にしたら、疲れて帰ってきた夜の調理作業が時短できただけでなく、心の負担も軽くなったように感じたのが大きい変化でした。「これを炒めるだけだ!」と少ないステップである見通しがついていると、疲れていても頑張れる気がしてくるんですよね。

是非、朝の「ついで時間」に夜ごはんの下ごしらえをしておく習慣をつけてみてください。夜ごはん作りがぐんと楽になること間違いなしです!