フランス北西部ノルマンディー地方在住のトラベルコーディネーター小川裕子です。2月末~3月上旬までノルマンディー地方の小学校では2週間の冬休みがあったのですが、ようやく学校が始まり普段のペースに戻りました。
今回の休暇では、ノルマンディーのお隣「ブルターニュ地方」の海岸沿い「カンカルCancale」へ名産の「牡蠣」を堪能しに足を運んでみましたので、ご紹介いたします。

旬の生牡蠣を味わいにブルターニュ地方へ

カンカルは世界遺産 「モンサンミッシェル」 の西側に位置する町で、モンサンミッシェルから車で1時間ほどの距離にある可愛らしい港町です。モンサンミッシェル湾はヨーロッパの中でも潮の満ち引きの激しい場所として有名で、その風土・気候が牡蠣の養殖に適しているそうです。

カンカルの港の様子

カンカルの牡蠣の質の高さは昔から名高く、あのフランス国王ルイ14世も カンカルの牡蠣を愛した一人だったそうです。

今回は2月末の北風の吹く極寒の日に立ち寄ってみたのですが、お昼時には海の幸を楽しむ方で駐車場も一杯になるほどの賑わいぶりでした。

カンカルの牡蠣マルシェへ行ってみましょう!

さて、マルシェへと行ってみましょう!

カンカルの牡蠣マルシェは、Port de la Houle (ウール港)に8軒ほど並んでいます。そして目の前はカキの養殖場、養殖棚が広がっており うっすらと三角の形が遠くの方に…。そう、モンサンミッシェルのシルエットもこの港から見えるんです。

うっすらと見えるモンサンミッシェル

訪れた時には潮が引いていて、収穫作業を行っておりました。

養殖場

ここで収穫されたものがすぐにこのマルシェで買えるため、お値段もとても安く、そして新鮮です。並んでいる牡蠣を見ると何種類かあり、No.1、No.2、No.3など番号がふってあります。この番号は 「牡蠣の大きさ」の違いだそうで、No.1は111~150g、No.2は86 ~ 110 g、No.3は 66 ~ 85 g 、番号が大きくなるほど牡蠣の大きさが小さくなります。

マルシェ売り場の牡蠣

カンカル流の牡蠣の食べ方は?

日本では牡蠣鍋やフライなどの食べ方がありますが、フランスでは牡蠣は「生牡蠣」として食べるのがほとんどです。ここマルシェでも、生牡蠣を試食することが出来ます。1ダース(12個)でのお値段が書かれてあり、牡蠣を開けてくれる料金が0.5€、レモンを付けると0.5€追加になります。

12個は食べきれないかな、と思い、「6個だけでもいいですか?」と頼んでみたら「OK!」のこと。No.3 creuse(クルーズ)という「マガキ」を注文してみました。

優しそうなマダムが素晴らしいナイフさばきで生牡蠣を剥いて下さり、あっという間にきれいにお皿に並べてくれました。

さぁ、試食です!

殻を開けてみると、身が透き通っていて見た目からも鮮度が伝わってくるほど。口の中にいれると磯の香りと程よい塩気。6個軽く完食してしまいました!

そして、食べ終わった牡蠣の殻はどうするか…というと、この浜へ向かって投げ捨てるのがカンカル流の食べ方。殻を投げると同時にカモメが直行している姿も可愛かったです。

浜辺の牡蠣の貝殻

モンサンミッシェルからも車で1時間ほど、ブルターニュの人気観光地「サン・マロ」からはバスが出ております。

広大な海を眺めながら海の幸を堪能されたい方、特に牡蠣好きな方、ぜひカンカルで新鮮な牡蠣をお楽しみくださいませ。