「榎本ハンバーグ研究所」は、店名が示す通りハンバーグ専門店。本店の西ヶ原店(東京都北区)のほかに、2020年6月にオープンした春日後楽園店がある。「世界中にハンバーグ好きな仲間を一人でも多く増やすことを目指しています」と語る榎本稔オーナーの“ハンバーグ愛”はハンパない。

まかないは、よくある「余った材料でパパッと作れるもの」ではなく、「スタッフが店のメニューからその日食べたいものを選ぶ」ことになっている。その理由は「スタッフは意外と店のメニューをちゃんと食べる機会がないんですね。お客さまにメニューについて質問されたとき、メニューブックに書いてあることではなく、自分が食べた感想を自分の言葉で説明した方が、圧倒的に説得力があります」と榎本オーナー。

さらに、まかないで実際に食べた感想を厨房スタッフにフィードバックすることで、メニューの向上にもつながる。

この日のまかないは、ランチで提供している「ボロネーゼソースのハンバーグ」。ボロネーゼソースは生のひき肉から作るのではなく、パテを焼いてハンバーグにしたものを野菜と一緒に炒めながら崩して作る。「その方が肉のうま味を肉自体に閉じ込めることができますから」。

スタッフはおいしいものを食べることができ、メニューの勉強にもなり、さらにメニューのレベルアップにもつながる“一石三鳥”のまかないだ。

2020年6月にオープンした春日後楽園店

●店舗情報
「榎本ハンバーグ研究所 春日後楽園店」
所在地=東京都文京区小石川1-16-16 レキセン沖本ビル101

◇外食レストラン新聞の2021年3月1日号の記事を転載しました。