「ブルーチーズは癖があって食べにくい」「せっかく買ってきたブルーチーズだけれど、持て余している」…こんな風に悩んでいる方はいませんか? 
チーズの資格「コムラード・オブ・チーズ」を持つ私が、ブルーチーズを食べやすくする方法をお教えします。

まずは食べやすいブルーチーズを選ぶことが一番大切

ブルーチーズを食べやすくするためのポイントとして、まず真っ先に挙げたいのが、「食べやすいブルーチーズを選ぶ」ということ。

一口に「ブルーチーズ」と言っても、その種類は実にさまざまです。ブルーチーズならではの強い刺激を持つものもあれば、比較的マイルドなものもあります。

食べやすいブルーチーズとして特におすすめしたいのは、「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」です。

ゴルゴンゾーラは世界3大チーズのうちの1つとして知られていますが、これには実は2つの種類があります。1つは「ゴルゴンゾーラ・ピカンテ」と呼ばれるもの、もう1つは「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」と呼ばれるものです。

後者は前者に比べて青カビの含有量が低く、口当たりもまろやかで食べやすいのです。このため日本人に受け、一時は「ゴルゴンゾーラ」と言うとピカンテを指すほどでした。

また、ブルーチーズは熟成が進むにつれて味がきつくなります。そのため、熟成の浅いものを買い、買ったらすぐに食べる……という風にした方がよいでしょう。

はちみつやジャムと相性抜群

「いま冷蔵庫のなかにあるブルーチーズをなんとかしたい」という人もいるでしょう。
このような場合はどうしたらいいのでしょうか。

基本的には、はちみつやジャムと掛け合わせることをおすすめします。はちみつやジャムの持つ「甘み」というのは、ブルーチーズの塩味と驚くほど相性がよいものです。刺激の強いブルーチーズを優しい味わいに変えてくれますし、甘味のなかにアクセントをつけることもできます。

クラッカーなどにのせて食べることが推奨されていますが、より食べやすくすることを考えるのであれば、カリカリに焼いたフランスパンと合わせる方がよいでしょう。

いちじくなどのフルーツと合わせるのもよい方法です。これも「甘味」を利用する方法なのですが、ドライフルーツを使えばコクのある深い味わいが、フレッシュなフルーツを使えば食感の面白さとみずみずしさが味わえます。

加熱をして食べる方法もありますが、場合によっては臭いが強く出るようになるので、かなり勇気がいります。

ブルーチーズは、その「食べにくさ」から敬遠されてしまいがちなもの。しかし食べ方を工夫したり、選び方を考えたりするだけで、その「食べやすさ」は大きく変わります。参考にしてみてくださいね。

【参考文献】
知っておいしい チーズ事典 P84