こんにちは!偏食児持ちの食育インストラクターのひなた葵です。働くママが帰宅後にパパッと夜ご飯を作る時に、寒い季節は切って入れるだけでOKの鍋料理に頼ってしまうことってありますよね。1品で栄養もしっかり取れるから鍋料理は優秀なのですが、鍋が続くと家族から「また鍋~?」とクレームも出てしまいがち…。そこで今回は鍋が続いてもマンネリに感じさせない3つのバリエーションレシピを紹介していきます!

栄養バランスがとれた鍋を作るための食材選びのコツ

鍋の魅力と言えば、一品でお肉や魚、野菜の栄養を取れるところでしょう。鍋に入れる食材は、何鍋を作るかによって異なってきます。味噌鍋なら豚肉やキノコを入れるととっても美味しそうですよね!

魚介だしなら、魚や貝に白菜、春菊などで寄せ鍋風に作るのもおすすめです。

このように鍋のベースによって入れる具材は多少異なってきますが、栄養バランスの良い鍋を作るためには、まずはメインとなるたんぱく質を決めて、たんぱく質に合う野菜を選ぶようにしていくといいですよ。

どのたんぱく質にも合う万能の野菜と言えば、ねぎ、白菜、きのこ、人参、大根などがあげられます。鍋のスープによっては、豆腐や春雨などを加えてみても美味しいです。

鍋にこれを入れてはダメ!といったNGはないので、冷蔵庫の整理を兼ねて余っている野菜などをどんどん加えていくのもおすすめです。在庫一掃dayとして、週末に1度鍋の日を設けてみるのもおすすめですよ。

週に1度は鍋を、といっても鍋のバリエーションがなければ、家族から「またー?」と不満の声が上がる恐れもあります。そこで、普段の鍋とはひと味違う3つの鍋のレシピを鍋の素を使わずにご紹介していきます。

どの鍋も仕込み時間は15分以内でできるので忙しい働くママにもおすすめですよ。

水菜と豚肉のハリハリ鍋

最初にご紹介するのは、煮込み時間も含めて15分以内に完成できちゃう超時短鍋です。スープに使う材料も、醤油、酒、みりんの3つのみ!

スープができたらしゃぶしゃぶのように豚肉を入れ、サッと野菜を加えたら完成のお手軽レシピを紹介していきます。

【材料】(3~4人分)
豚肉 300g
水菜 1パック
エノキ 1パック
ねぎ 2本
春菊 1パック

水 1リットル
酒 大さじ2
みりん 大さじ2
醤油 大さじ1杯
塩 小さじ1

【作り方】
1.鍋に使う材料を食べやすい大きさに切る。

写真の分を全て使いきります。サッと煮込めば火が通る具材ばかりなので、たくさん加えてもすぐに煮えるから安心ですよ。

2.鍋に水と調味料を加えて沸騰するまで煮る。

3.スープが沸騰したら豚肉を加えて茹でる。

豚肉を加えたらアクが出てくるので、丁寧に除いてあげてくださいね。

4.豚肉のアクが取れたら、火の通りにくい野菜から加えていく。

ねぎ、エノキを加えたら春菊も加えてひと煮立ちさせていきましょう。

5.最後に水菜を加えてサッと煮たら完成。

ハリハリ鍋というぐらいなので、本当にサッと煮るだけで水菜はOKです。鍋に入れた瞬間から、くたっとしていくので、すぐに火から外してシャキシャキ食感をたっぷりと楽しみましょう。

3つの調味料だけで作ったとは思えないくらい、豚や野菜の旨味がスープに出ていて美味しいです。あっさりとした風味ですが、豚のコクが加わっているので食べ応えもありますよ。

偏食児の5歳の娘は水菜のシャキシャキした部分は食べられませんでしたが、しんなりしている部分はお肉と一緒に食べられました。エノキも柔らかくて食べやすいので、これなら野菜の栄養も摂れますね。

〆はうどんがおすすめです! 急いでいる時は〆と言わずに、いきなりうどんも加えて作ってもOKです。お肉や野菜と絡んで美味しくなりますよ。

とろーりチーズがおいしい!トマト魚介鍋

続いてトマトの酸味とチーズのまろやかさが溶けあう魚介鍋を紹介します。チーズを加えたり、オリーブオイルを加えたりとちょっぴりイタリアン風味で味わえますよ。

【材料】(3~4人分)
白身魚 2切れ
いわし 4尾
ジャガイモ 3個
エリンギ 1パック
キャベツ 3分の1玉

トマト缶 1缶(400g)
酒 70cc
水 400cc
塩 小さじ1/2
黒コショウ 少々
スライスチーズ 3枚

【作り方】
1.野菜を食べやすいサイズに切る。

2.カットした野菜を鍋に入れる。

火の通りにくいジャガイモは600Wで3分ほど事前に加熱しておくとサッと煮えておすすめです。

3.スープの材料を加えて煮込む。

4.スープが沸騰してきたら、魚を加えて煮る。

たまに煮汁を魚にかけてあげると早く煮えます!

5.魚に火が通ったらチーズを仕上げにのせ、とろけたら完成。

とろけたチーズが具材に絡まって、酸味を和らげてくれています! 仕上げにオリーブオイルを回し掛けるとさらにまろやかになりますよ。

トマトの酸味が魚の青臭さを抑えてくれているので、苦手な方でも食べられると思います。中に入れる魚介はアレンジOK。あさりやえびを加えても美味しいです。

〆はお米を入れてリゾット風にするのがおすすめですが、意外なところでパスタを入れるのもアリです。まさにイタリアン!の不思議なハーモニーを楽しめますよ。

相撲部屋風!塩バターちゃんこ鍋

最後は、お相撲さんが作るちゃんこ鍋をイメージした簡単鍋を紹介します。ちゃんこ鍋は、だいたい種類が3つに大きく分類され、塩ちゃんこ、醤油ちゃんこ、味噌ちゃんこが主流です。

そんな中で、今回は横綱・白鵬関が所属している宮城野部屋名物の塩バターちゃんこ鍋を参考に、自宅でも簡単に作れるレシピにアレンジして紹介していきます。

【材料】(4人分)
鶏もも肉 1枚
市販の肉団子 1パック程度
白菜 8分の1
大根 4分の1本
しめじ 半株
エリンギ 2株
舞茸 少量パック1つ分
ねぎ 1本
油揚げ 半袋

水 500cc
中華スープ 大さじ1
塩 小さじ1
酒 50cc
みりん 大さじ2
醤油 大さじ1
バター 大さじ1

【作り方】
1.鍋に入れる野菜を切る。

2.鍋にバター以外の調味料を加えたら煮えにくい材料から加えていく。

じゃんじゃん積み上げちゃって大丈夫です。ぐつぐつとスープが沸いてきたらちゃんと沈んでいってくれます。

写真のようにそっと上から蓋を閉めていきましょう。沸いてきたら噴きこぼれに気を付けてくださいね。

3.具材に火が通りかけ、ボリュームが落ち着いてきたらバターを加えてさらに煮込む。

4.具材に火が通ったら完成。

具材に火が通りやすいよう、野菜は薄めに切っておくと早く作れます。

バターが入っているので、黄金色のスープに仕上がっています。味は見た目よりもくどくなく、バターのまろやかさが塩や中華スープの旨味を引き出してくれています。

〆には絶対にラーメンがおすすめ!塩バターラーメンのようなイメージで食べられて、とっても美味しいです。

本当の宮城野部屋の塩バターちゃんこは、バターたっぷりで炒めた玉ねぎを使って肉団子を作るのが名物なのですが、時短を狙って既製品の肉団子を使い、トッピングでバターを鍋に入れました。

バターを鍋に加えるだけで、いつもの鍋と一味違った美味しさを味わって頂けますよ。ぜひ手軽に作れる材料で、お相撲さんのパワーの源のちゃんこ鍋を家庭でも楽しんでみてください。

鍋の〆は何にする?

具材を食べきった後でも旨味が浸み込んでいるスープを捨ててしまうのはもったいない!ぜひ最後までじっくり楽しみたいものです。

鍋の〆の定番はお米と卵で雑炊にするものですよね。和風のスープだと卵とじ雑炊がめちゃめちゃ合って美味しく仕上がります。

洋風のスープなら、卵の代わりにチーズを加えればリゾット風に仕上がって新たな風味を開拓できます。

お米以外ならうどんやラーメンもおすすめです。麺類がスープの旨味を吸い取ってくれるので、栄養もしっかり摂れますよ!

この時期なら最後に餅を加えるのもアリです!可愛いキャラクターがプリントされた子ども向けのお餅も販売されています。

通常のお餅の4分の1ほどのサイズなので、鍋に加えても食べやすく、切る手間がいりません。

他にもお鍋用のお餅として、薄くスライスされた「餅しゃぶ」などもあるので、好みに合わせて加えてみるのもいいですね。

お好みの具材で体の芯まで温まれるお鍋を食べて、元気に冬を乗り切っていきましょう!