福岡の管理栄養士の大山加奈惠です。1年のうちに、この時期だけ楽しめるのが潮干狩り。無料で出かけられるスポットも多いので、親子やお友達とお出かけして、あさり・はまぐりなどをたくさんゲットする方も多いのではないでしょうか。
私も先日、友人にとれたてのあさりをたくさん頂きました。まだ生きているあさりを食べられるのも、貴重なことですよね。酒蒸し、バター焼き、お味噌汁とそのまま食べるのも美味しいけれど、今回はあさりの風味を丸ごと楽しめる炊き込みご飯を作ってみました。

「あさりの塩抜き」は塩加減、ざる、ひたひた、暗くするがポイント

塩抜きはポイントをおさえれば、失敗せずに簡単にできます。まだまだあさりが美味しい時期なので、今年こそは生のあさりで旨味たっぷりのご飯を作ってみましょう。

「あさりが苦手」という人に聞いてみると、前に食べた時に「じゃりっと言ったから」とよく聞きます。あさりの塩抜きが不十分だったということですね。それがトラウマであさりが食べられなくなるなんて、もったいないですね。

あさりを美味しく食べるには、上手な塩抜きがマスト!「面倒くさい、うまくできない」という人も大丈夫。ポイントを抑えれば失敗せずに、あさりの塩抜きができますよ。

1.ザルにあさりを入れて、流水で洗う。
両手であさりをすくい、殻をこすり合わせるようにして流水で洗います。潮干狩りでとってきたあさりは汚れている場合が多いので、しっかり洗いましょう。

2.海水と同じ3%の塩水を作る。
水1リットルにやや大盛り大さじ2杯の塩でOK。塩水を作る時は、水、塩を量りではかるのがベストですが、簡単に作りたい時は、水1リットルにやや大盛りにした大さじ2杯の塩を入れて、よくかき混ぜれば出来上がり。覚えやすいので、一度やれば忘れませんね。

3.ざるにあさりを入れて、ひたひたの塩水に入れる。
必ずざるを使いましょう。あさりが吐いた砂がざるの下に落ちるので、もう一度吸わないためにボウルにざるを重ねます。水が多すぎると、あさりが酸欠になり死んでしまうことがあるので、全部浸かってしまうよりはひたひたの水の量にします。

ざるに入れるのが、ポイント。吐いた砂を再び吸い込まないように

4.アルミホイル(新聞紙)をかぶせて、1時間〜半日涼しいところにおく。
砂の中にあさりがいた状態を作るために、アルミホイルをかぶせて暗くします。20度ぐらいの温度であさりが塩抜きをするので、涼しいところに置きましょう。夏場は時々冷蔵庫に入れてください。ずっと冷蔵庫に入れておくと冷たすぎるので、注意です。

5.水からざるにあげて、砂だしをチェック。
ボウルの水に砂が落ちていれば、砂だしできている証拠です。水からあさりをざるに上げて30分程度置きましょう。余分な塩水を吐かせます。

ポイントを抑えて、失敗なしのあさりの砂抜きをやれば、おいしいあさりが食べられますね。まずは砂抜きしたばかりのあさりをシンプルに酒蒸し、ワイン蒸しで食べるのが私は好きです。ぺろっと大皿一皿分は一人で食べられますね。

作ってみよう!旬のあさりを丸ごと楽しめるあさりご飯

わざわざ和風だしを取らなくても、昆布をいれたお湯であさりをゆでれば、貝の風味がたっぷりのだしが取れます。生姜のせん切りを入れれば、シンプルな味付けでも十分おいしいあさりご飯が簡単にできますよ。殻付きあさりが手に入ったら、ぜひ作ってみてください。この時期だけしか楽しめない旬のあさりご飯です。

【材料】(3〜4人分)
あさり(殻付き) 400g
人参 1/2本
米 2合
生姜 1かけ(約7g)

◎水 300ml
◎酒 150ml
◎昆布 5cm

●薄口醤油 大さじ1
●塩 小さじ1/4
●酒 大さじ1
●みりん 大さじ1

【作り方】
1.米は洗ってざるにあげる。 生姜はせん切りにし、人参はいちょう切りにする。

2.鍋にあさりと◎をいれて、中火にかける。沸騰したら、アクを取り除きながらゆで、あさりの口が全て開いたら火を止める。ボウルにざるを置いて、煮汁をこす。煮汁は取っておく。

3.あさりの身を取り出す。煮汁に水を加えて、400mlにする。

4.炊飯器に米、(3)の400mlにした煮汁+水、●の調味料、生姜と人参をいれて炊飯する。