アメリカ各地に雨後のタケノコのように現れ始めた生クッキー生地の店。カップケーキ、マカロンに次ぐ流行の兆しが見えている。幼い頃、お母さんがクッキーを焼いてくれたとき、ボウルに残った生地をこっそりなめた思い出は、アメリカ人なら誰にでもあるはずだ。

クッキー生地を焼かないで食べる!

生クッキー生地の先駆者、「ドウ」の前には、週末になると、長蛇の列ができ、チケット制になることも。

ポップで楽しい店内。オーナーのクリスティンさん自ら教えるクッキー作りのクラスも頻繁に行われている。週末の子ども用のクラス(65$)、平日の日中クラス(80$)、夜のカップル用のクラス(150$)があり、すぐに満員御礼となってしまう。スパチュラ、レシピ、箱入りクッキー、そして8オンスの生クッキーのお土産付き

クッキー生地を焼かないで食べることを可能にしたのは、生ではなく、低温殺菌した卵と、加熱処理した小麦粉を使っているから。そのため、サルモネラ菌の心配はない。

「ヘヴンリー」(シュガークッキー生地+ヌッテラ+チョコレートチップ+キャラメル+シーソルト)

同店の生クッキー生地のメニューは、チョコレート・ドリーム(ブラウニー生地+オレオクッキー+チョコレートチップ)、ピーナツバター・スニッカードウードル(ピーナツバタークッキー生地+シナモンシュガー+チョコレートチップ)、オートミールM&M’s(オートミールクッキー生地+M&M’sチョコレート+チョコレートチップ)、フラッファーバター(ピーナツバタークッキー生地+ダークチョコレートチップ+マシュマロフラッフ)など、現在、計16種類。

生のクッキー生地であるから千変万化できる。そのまま食べてよし、アイスクリームに混ぜてよし、半分焼いてソフトクッキーにしてよし、カリカリに焼いてよし。

アイスクリーム・ショップのように、コーンかカップでサーブしてくれる

まるでアイスクリーム・ショップ

店頭のメニューもバラエティーに富む。まるでアイスクリーム・ショップのような愛らしい店内では、カップかコーンを選んで、1スクープ4$、2スクープ7$、3スクープ9$。

(左)「クッキー・サンドイッチ」(6$50¢)好みのクッキーに生クリーム生地もしくはアイスクリームを挟んでもらう、(右)「アイスクリーム・サンデー」(10$)好みのクッキー、アイスクリーム、生クッキー生地を選ぶ

他にも、生チョコレートチップ・クッキー生地にオーガニックのブルーマーブルクッキー生地アイスクリームを挟んだ「アイスクリーム・サンドイッチ」(5$)、生クッキー生地アイスクリームと生クッキー生地をクッキーのクラストに詰めた「クッキー・ドウ・アイスクリームパイ」(5$)、バニラアイスクリームに好みの生クッキー生地を混ぜた「クッキー・ドウ・ミルクシェイク」(9$)など楽しいメニューが並ぶ。もちろん、焼いたクッキーもある(1枚2$75¢)。

(左)「クッキー・ドゥ・ミルクシェイク」(9$)バニラアイスクリームに好みの生クッキー生地をミックスしたもの、(右)カラフルな砂糖をかけた生シュガークッキー生地

●店舗情報
ドウ(DO)
所在地=550 Laguardia Place, New York NY 10012

◇外食レストラン新聞の2018年11月5日号の記事を転載しました。