純・新潟人のたべぷろ編集部員・秋山ツクルです。われわれ新潟人、昔からどうにもこうにもナスが大好きだったようです。毎月17日の「国産なす消費拡大の日」にちなんで、今回は新潟人の「なす愛」がヤバすぎてみんなが引く?かも知れないお話(笑)を聞いてください。

ああ新潟人、なぜこんなにもナスが好き?

「新潟人は、なすを作りまくって自分たちでほとんど食べちゃうらしい」

新潟県民ならずともこんな話を小耳に挟んだことがあるのでは?

実際に農林水産省のデータを見てみたところ、あながち嘘でもないようでした。なすの作付面積は新潟県がダントツの全国一位です。なのに収穫量は7位、出荷量は14位にまで落ち込みます。データは、どっさり作っても出荷せずに自分たちで食べる、みたいな証明になっています(笑)。

平成29年発表「作況調査(野菜) 農林水産省」夏秋なす(PDF)

理由はわかりませんが、「なす愛」の結晶ともいえる新潟県産なすのおいしさは、自分は身をもって知っています。

今まさになすのシーズン!新潟県産のナスをあちこちから集めてみました。料理法に合わせてなすを作り分け、使いこなしちゃっている新潟人のヤバすぎるほど強い「なす愛」をご覧ください!

焼きなすには「やきなす」を!

実際に「やきなす」という焼きなすに適した種類のなすがスーパーなどで売られているんです。冗談の類に見えますか? 下画像が実物です!

「やきなす」は、少々控えめのサイズの方がおいしい気がします。

1本丸ごとグリルで焼いて、ヘタを落として皮をむきます。皮が焦げるくらいしっかり焼くのがコツです。

おろししょうがをたっぷり、醤油で頂きましょう。

焼きなすではなく、蒸しなすもおいしいですよ。皮を先にむいてラップで包み、レンジで加熱すると、きれいなグリーンの蒸しなすになります。焼きなすよりも簡単ですが、焼いた香ばしさが欲しいなら「焼きなす」に軍配かな?

参考サイト:
やきなす 新潟市

漬けるなら「十全なす」推し!

「新潟黒十全茄子」という名で売られていました。いわゆる「十全なす」といえば「黒十全」、と考えてよいそうです。こちらを漬物にするのです。深漬けでもおいしいけど、個人的には断然浅めがうまい!

十全なすは食感に特徴があります。一般的ななすは、いわゆるスポンジ状のイメージがあると思います。しかし十全はかじると「サクッ」「コリッ」と歯触りが良いんです。

ヘタを取ってお尻に十字の切れ目を入れ、シンプルに塩漬けにしました。肉質がぎゅっと締まっているので、煮てもおいしい種類です。

参考サイト:
にいがた十全なす 新潟市

丸なすは「なすピザ」で!

大きくてまんまる、果肉もしっかりの「丸なす」なら「なすピザ」はいかが? 輪切りにしてケチャップ&チーズ!オーブンでじっくり焼いてみると・・・・・・

なす嫌いな人でも食べられるかも?お子さんもペロッといけちゃいそうです!

広い断面を生かして肉やツナなどをはさみ焼きにしたり、煮物にするのもおすすめ。

細ーい「紐なす」は、蒲焼き風に

こんな細長いナス「紐なす」も、最近はよく見かけるようになりました。新潟県民は、新参なすもすんなりうけいれちゃうのでしょうか?

7ミリ厚に縦に薄く切って水に放したら、小麦粉をまぶしましょう。こんがり揚げ焼きにして、醤油と砂糖かみりんで作ったタレを絡めて甘辛く仕上げれば「なすの蒲焼き風」。ご飯が進む味わいです。

「なす愛」の証明――まとめ

今回、様々なナスを求めて数店舗をはしごしました。そこで見つけた事実を最後にお伝えしましょう。新潟のスーパーなど小売店では、新潟産以外のナスさえも販売されていたのです! 見れば群馬県産、茨城県産など、出荷量上位の県産のなすでした。

これって・・・・・・新潟産だけじゃ足りてないってことなのかしら??? 恐るべし、新潟人の「なす愛」は底なしです(秋山ツクルの個人的見解)。その他にもたくさんの種類のなすが新潟県では栽培されています!

参考サイト:
なす<にいがたの伝統野菜> 新潟県