ひっそりと長く生き残るファミマのスモークチキン
ここ数年、コンビニ各社で「サラダチキン」と呼ばれる蒸し鶏の真空パック商品がヒットしているのはご存じだろう。同商品は、「セブンイレブン」が2013年11月に発売したものがブームの先駆けになった、と多くのメディアが伝えている。
そのまま食べてもおいしく上品な仕上がり
むね肉を使った「サラダチキン」は発売後あっという間に売れ筋の上位になり、コンビニ他社も次々と同様の商品を投入。16年には大手3社だけで10種類以上のバリエーションが揃うトレンドとなった。同年、「サラダチキン」の売上げは「セブンイレブン」で前年比約4割増、「ローソン」では270%の増加だったという。
だが、今回ご紹介するのはまた別の商品だ。「セブンイレブン」の「サラダチキン」発売以前から「ファミリーマート」で販売されていた、鶏むね肉の「スモークチキン」である。
「サラダチキン」がチキンを水分と一緒に丸ごと真空パックしたものであるのに対して、この「スモークチキン」はスライスされている。コンビニ食品にしては珍しく過剰な味付けがなく、そのまま食べてもおいしい。薫製のフレーバーはくん液なのだろうが、これも上品な仕上がりだ。
当初から筆者はこの「スモークチキン」の大ファンだったのだが、あまり売れ行きは良くなかったようで、一時は終売になってしまうかもしれないと懸念していた。だが「サラダチキン」ブームのおかげで、昨年あたりからは欠品も少ないようだ。
チキンのむね肉は低価格とヘルシーさが好まれ、外食も含めてその需要が増加しているという。ぐるなびのシンクタンクであるぐるなび総研は毎年「今年のひと皿」を発表しているが、17年には「鶏むね肉料理」が受賞した。これまで、もも肉が好まれてきた日本のチキン需要にも変化が訪れているようだ。
●商品情報
「国産鶏のスモークチキン」198円(税込み)
この商品は当初「スモークチキンスライス」という名称でしたが、リニューアルされて「国産鶏のスモークチキン」と変わりました。沖縄県および一部の店舗を除く、全国のファミリーマートで販売中。
◇外食レストラン新聞の2018年7月2日号の記事を転載しました。
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