こんにちは!長野県に移住して田舎暮らしも5年目を迎えました。たべぷろ編集部員まつもと ゆりかです。遅ればせながら長野にも桜の季節が来て、やっと春到来です。我が家の犬と猫も、縁側の陽だまりでお腹を見せてゴキゲン。
さて、今回は子供も大人も大好きな長野県中信地方のB級グルメ、豪快な鶏の唐揚げ「山賊焼」をご紹介します。

長野県民に熱愛されるB級グルメ

TVの人気番組「秘密のケンミンショー」でもとり上げられ、全国にも知られる存在になった山賊焼は、長野県の塩尻市や松本市が発祥といわれています。”焼き”というネーミングですが、正確には焼かずに揚げる料理です。定食屋のメニューはもちろん、居酒屋やスーパーのお総菜コーナーにも必ずといっていいほど登場する、マストな一品なのです。

人気の秘密は何と言っても食べ応えのある大きさでしょう。鶏むね肉やもも肉を1枚丸ごと切らずに揚げる、ダイナミックな料理!初めて見た時には、その大きさに驚愕したものです。

基本の味付けは生姜とニンニクをたっぷりと効かせた、しっかりとした醤油味です。お店によっては味噌味や塩味、鶏肉に野菜を挟んだものなど、さまざまなバリエーションがあります。

また、家で作る場合にも、それぞれのご家庭でオリジナルの味があるようです。出来たての山賊焼は、何ともいえないニンニクの効いた芳ばしい香りが食欲をそそります。食べてみると外側はサクッサクで、意外にしつこさが無く、普通の唐揚げよりもジューシーです。女性でも1枚ペロリと食べられる美味しさです。

美味しさのポイントは「寝かせる」こと

山賊焼はお店で食べるだけではなく、家庭で作る方も多いようです。一般的な唐揚げとの違いは大きさだけではなく、作り方にもちょっとしたひと手間があります。

<山賊焼の作り方>

1.すり下ろした生姜、ニンニク、醤油や酒に鶏のむね肉やもも肉を30分~1時間漬け込みます。

2.汁気を切って、まんべんなく片栗粉をまぶします。

3.そのままラップでしっかり包むか、ジプロックなどに入れ冷蔵庫でひと晩寝かせます。寝かせることで漬けダレの味が中までしっかり浸透し、味が落ち着きます。

4.寝かせた鶏肉を冷蔵庫から取り出し、揚げる前にもう一度片栗粉をまぶします。片栗粉を二度付けすることで、カラリと揚がり、衣のサクサク感がアップします。

5.鶏肉を180度位の油で揚げていきます。何しろ大きさがあるので、時間をかけてしっかりと揚げて中まで火を通しましょう。お店ではキャベツの千切りやレモンなどが添えられて出てきます。

作り置きやアレンジもきく便利なアイテム

鶏肉が安く売っている時など、多めに購入してまとめて作り置きしておくと便利ですよ。下味を付けて1回片栗粉をまぶした状態で、保存袋などに入れ密封します。冷蔵庫で3日間程度、冷凍庫では約1ヶ月は日持ちします。あと一品おかずが欲しい時や、急な来客の酒の肴にも重宝します。

山賊焼は基本的に味は唐揚げなので、いろいろな料理に活用ができます。食べやすく切った山賊揚げを、たっぷりの野菜とサンドイッチに。カンパーニュなどのセミハード系のパンと相性抜群です。食べ残して冷めてしまったものは、サイコロ状に切ってチャーハンの具材に。親子丼風に卵でとじて山賊丼もボリューム満点の一品になります。

ぜひ山賊焼にトライして、お好みのアレンジを楽しんでくださいね。