2015年に続き、16年もネット上はさまざまなレシピでにぎわいました。その中でも、多くのレシピ本が登場したり、飲食店での取り扱いが急増したジャーサラダを日本に広めた料理家の岸田夕子さんが、今年度の食トレンドとして注目するのが「ダッチベイビー」だそう。

全米の老舗パンケーキ店の看板メニューとして日本に

ダッチベイビーとは、鋳鉄製のスキレットを使い、オーブンで焼き上げるドイツ風のパンケーキのこと。

13年、全米の老舗パンケーキ店の看板メニューとして日本に上陸しました。14年3月にはクックパッドニュースで新感覚パンケーキとして注目され、一躍話題に。16年2月には「嵐にしやがれ」で放映されたことで一気に盛り上がり、同年4月には、博多にオリジナルパンケーキハウスがオープンしたことで、北は北海道、南は九州まで日本全国でダッチベイビーを食べられるようになりました。

焼き上がりすぐのダッチベイビー

甘さ控えめ、軽い食感 スイーツ系、食事系のアレンジも

ダッチベイビーは、「ジャーマン生地」と呼ばれる、通常のパンケーキ生地よりも卵をふんだんに使用した生地をオーブンで焼き上げます。オーブンで焼いている時に生地がぷくっと膨らむのが特徴で、底はクレープのようにふんわりモチッと、周りはシューのようなカリサク食感。

生地が甘さ控えめで軽い食感なので、スイーツ系に、食事系に、といろいろなアレンジが楽しめます。

ベーシックな食べ方は、バターにレモン、粉砂糖といたってシンプル。材料の小麦粉を米粉に、牛乳を豆乳に変えれば今話題のグルテンフリー、乳製品フリーの一品に。

材料を混ぜて焼くだけでできるので、忙しい朝にも最適。ヘルシー、おいしい、見た目もかわいらしい、と女性に大人気なのにも納得の一品です。

●広瀬佐知子(ひろせ・さちこ)
EATWORKS所属。某大手外食企業本社や輸入商社勤務から個店経営まで幅広いフードビジネスに携わる。現在はコーディネーションや立ち上げなどさまざまな分野で活躍。4人の子どもの育児を通じ“心と体に優しい食”が自身のテーマ。

お食事系ダッチベイビー ピッツァ風

◇日食外食レストラン新聞の2016年12月5日号の記事を転載しました。