「台湾料理 生駒」の開業は1989年。地元の人で知らない人はいないと言えるほどの有名店。店の味はSNSを通じて広まり、地元はもちろん遠方からの来客も多い。同店の看板メニューの一つが「排骨カレーチャーハン」。その名の通り、排骨(豚肉の唐揚げ)×カレー×チャーハンのトリプル盛りのメニュー。同店のカレーメニューの中で、これとツートップになっているのが「麻婆カレー飯」。

「カレー味のチャーハンに麻婆豆腐をかけたら、そこそこうまい。それで麻婆豆腐のカレー味もありかな?って、思ったんです」と語るのは店主の息子さんの小池秀弘氏。ところが麻婆豆腐にただカレー粉を加えただけでは味がまとまらない。

トマトと玉ねぎ
麻婆豆腐とカレーをつなぐのはトマトと玉ネギ

そこで「スパイスカレーからヒントを得て、トマトと玉ネギで麻婆豆腐とカレーをつないでみたら、これが合っちゃった!」。トマトの酸味と玉ネギの持ち味で、カレーの「もったり感が軽減されて、麻婆豆腐とカレーがうまく融合しました」。

調理の様子
エスビー食品の通称「赤缶」がカレー味の決め手

麻婆豆腐で使用している唐辛子や山椒も、いわばスパイスの一種。本来、カレーとは相性がいいはず。それを“カラ、シビ、スパイス”感に見事にまとめ上げた「麻婆カレー飯」は、カレーマニアの間でたちまち話題に。「名脇役」というより、「排骨カレーチャーハン」と“ダブル主役”になっている。

排骨カレーチャーハン
排骨をトッピングするとこのボリューム満点感。温卵を崩して混ぜると辛さがマイルドに。付け合わせのキュウリの甘酢漬けが、またうまい!排骨なしは920円

●店舗情報
「台湾料理 生駒」
所在地=東京都墨田区緑4-30-9

◇外食レストレラン新聞4月号の記事を転載しました。