家庭料理とパン教室講師、Delice Kitchen 山本ゆりこです。中近東生まれのピタパン、ギリシャ語で「ポケット」を意味します。その名の通りポケットの中に具材を入れるので、サンドイッチのようにカットしたり大きさを意識する必要がなく、手軽に取り入れやすいクイックブレッドです。
朝起きたらご飯炊いてない! パン生地のストックもない! とせわしないスタートを経験したことはありませんか? 普段自宅にある材料で、10分で簡単に栄養豊富なサンドイッチが作れます。ご家庭にある材料で作れるピタ、困ったときの救世主としてご活用ください。

フライパンで!トースターで!生活に合わせたピタ作り

発酵の時間を必要としないベーキングパウダーを使用したレシピをご紹介します。フライパンかトースターか、洗い物や使いやすさなどご家庭に合わせてお試しください!

イーストを用いてじっくり発酵させたレシピと比べてしまうと味が落ちてしまいますが、10分で手作りのピタサンドが作れるのでお弁当にも朝食にも重宝します。時間が取れる時にまとめて焼いて冷凍することも可能です。

【材料】(8枚分)
強力粉 200g
ベーキングパウダー(アルミ不使用) 小さじ1
きび砂糖 大さじ1
塩 小さじ1/4
お好みの油脂(今回はオリーブオイル使用) 大さじ1
水 100ml

【作り方】
1.強力粉、ベーキングパウダー、きび砂糖、塩をボウルに入れてよく混ぜる。
2.(1)にオリーブオイルを入れ、さらに混ぜる。
3.(2)に少しずつ水を加え、ひとまとまりになるまで混ぜる。

4.包丁で4等分に切り分け、手で引っ張りながら円形に伸ばす。

5.焼成
a.フライパン:弱火で軽く焦げ目がつくまで両面焼きあげる。
b.トースター:焼き色がつくまで焼成。

※予熱すると白いピタパンになるので、2回目からは少し冷ます手間も必要です。

※右上がフライパン、左下がトースターで完成したピタです

6.半分にカットし、包丁ポケットを作る。

ピタと相性ぴったりな簡単レシピ!サウザンソースで簡単チキンケバブ風

ピタパンは、かぼちゃサラダやカレー等、何を入れてもおいしいですし、食卓が華やぎます。ピタパンと聞いて頭に浮かぶのはケバブではないでしょうか。濃い甘辛いソースがピタパンにぴったりなので、私の一押しはやはりケバブです。

しかし、せわしなく過ぎる日常の中で牛塊肉をダッチオーブンで焼き、エスニックな数々の香辛料を揃える余裕がございません。今回は、チキンケバブ風な一品をご紹介します。

【材料】(4人分)
鳥もも肉 1枚
塩 少々

(ソース)
トマトケチャップ 大さじ3
マヨネーズ 大さじ3
豆乳または牛乳 大さじ1
酢 小さじ3
はちみつまたは砂糖 小さじ3
塩 少々
チリペッパー(大人のみ) 少々

お好みの野菜 適量

【作り方】
1.塩を揉み込んだ鳥もも肉の皮目を下にしてフライパンに置き、オリーブオイルをかけ蓋をし、中火で5分蒸焼きする。

※ひと回り小さくなります。常温に戻した鳥もも肉をフォークで皮目に数ヵ所穴を開け、厚みを整えると軟らかく仕上がります。また、鶏肉独特の香りが気になるようであれば、脂肪を取り除くことをおすすめします。

2.ひっくり返して蓋をし、3分蒸し焼きにし、調理バサミで食べやすい大きさにカットする。
3.ソースの材料をすべて混ぜ合わせる。
4.(2)とお好みのお野菜をピタパンのポケットに入れてソースをかけ完成。

お野菜は、レタス、アボカド、キャベツ、トマトやオニオンスライス等を入れていただくとボリュームが出てよりおいしくお召し上がりいただけます。

難しいと思われがちなパン作り!パンは材料4つで作れます

パンは、強力粉、塩、酵母と水の4つの材料で作れます。特にクイックブレッドは発酵の工程がなく混ぜて焼くだけなので、お料理を作る感覚で手軽に取り入れていただけます。ぜひご家庭のレパートリーにしていただきたい一品です。

間に挟むものは前日の残り物や、今回ご紹介したようにカット野菜にドレッシングをかければ栄養満点な朝ごはんが10分で出来上がります。週末のピクニックに、運動会に、お弁当に、手土産に、簡単でありながらとても華やかですので喜ばれる一品です。

今人気のわんぱくサンドとはちょっと違うサンドイッチで、オリジナリティあふれるピタサンドを作ってみてください。