ピッチピチの刺し身を彩り良く盛った舟盛りは、日本における“元祖インスタ映え料理”といえる。昭和の時代、舟盛りが卓上に並ぶ宴会で記念写真をパシャリと撮るのなら、間違いなく写真の中心には舟盛りを置いたはずだ。宴席がワッと盛り上がること確実の舟盛りだが、鮮度の良いネタとそれをさばく職人の腕、そして盛り付けのセンスが問われる花形料理なだけに、気軽に採用できる類のメニューではない。

刺し身じゃなくても船出はできる!

そんな「舟盛り」を、ピッチピチの刺し身も腕の良い職人も使わず、それでいて写真映えする“スマホでパシャパシャ”料理として完成させたのが「串揚げやまきょう丸」だ。同店では、宴会や外国人観光客に向けたメニューとして、串揚げをダイナミックに盛り付ける「串揚げ大漁舟盛り」を提供している。

「海セット(舟盛り)」1,620円(税込み)
ハマグリ、タコ、エビ、キス、イカなどの串揚げを5本盛った小型舟も用意

舟に盛られるのは、エビ、タコ、キス、ハマグリ、ホタテなどの串揚げを中心に、煮サザエ、アナゴなど大漁! 鮮度ピッチピチの刺し身がなくても、舟盛りとして見事に成立している。刺し身舟盛りでは必須の“繊細な盛り付け”のセンスも、串揚げなら難易度はさほど高くない。ぎゅうぎゅうとボリューム感を出して楽しげに盛り付けるだけで、インパクトは十分だ。

同店の串揚げ舟にならい、各店でも肉料理やフィンガーフード、おでんなど、新しい発想の舟盛りで新メニューの船出を試みてはいかがだろうか。

【店舗情報】
「串揚げ やまきょう丸」
所在地=東京都港区赤坂3-8-1 赤坂アルトビル2階
営業時間=11時~14時、17時~22時
日曜定休

◇外食レストラン新聞の2018年3月5日号の記事を転載しました。