今は東京都江戸川区在住ですが実は昔、名古屋市天白区で2年間暮らしていました、たべぷろ編集部員・空居済名です。私にとって青春の地・名古屋のモーニングをご紹介しましょう。
名古屋は喫茶文化の地です。そして、モーニング文化揺籃(ようらん)の地です。細かいことをいえば、いわゆる喫茶店の「モーニング」は名古屋から電車で10分ほどのところにある愛知県一宮市で誕生したと言われているのですが、まあ要するに、名古屋を中心とした文化圏一帯で、モーニング、という文化が始まりました。

名古屋の朝の定番は喫茶店のモーニング

喫茶店のモーニングというのは現在ではほぼ全国化しているようで、東京の喫茶店などでも、朝からやっていて食事メニューを出すようなところは、モーニングがあるのがごく普通になりました。

ですが、昔はそうではありませんでした。10年……だと微妙なところですが、20年前ですと、「名古屋の喫茶店に朝、入って、ホットコーヒーを注文したら、頼んだ覚えのないトーストやサラダがついてきて、聞いたらモーニングサービスだと言われて仰天した」なんていう笑い話が聞かれたものでした。

流石に今は、何の確認もなくそうまで豪華なモーニングサービスをする喫茶店は中京圏でも少数派になっているとは思いますが。

ただ、ピーナツくらいでしたら当然のように、何の説明もなしについてきます。モーニングが別料金である喫茶店でも、ピーナツがついてくるのは基本です。理由は分かりませんが、中京圏ではコーヒーにピーナツというのは絶対に欠かせないものなのです。

どのくらい徹底しているかというと、名古屋発祥の喫茶チェーンであるコメダ珈琲店が、コンビニで自社ブランドのコーヒーを最近、売り始めたのですが、それに小袋入りのピーナツが付属しているくらいです。

トーストにあんこ!これが合うんです

さて、そうして「モーニング」は全国化しましたが、名古屋のモーニングで非常にポピュラーなメニューである「小倉トースト」に限っていえば、まだ全国制覇まであと少々、というところにあります。

小倉トーストとは、ただ単にトーストにあんこを塗って食べるという、それだけのものですが、これが、とてもよく合うのです。しかも、コーヒーともよく合います。

なお、一番上の写真は既にマーガリンを塗ってある状態ですが、これを撮影した店舗では、「マーガリンを塗って持ってきてもらう」「マーガリンは自分で塗る」「マーガリンはあえて要らない」の三択が用意されていました。コメダの他の店舗がどうなのかまでは保証の限りではないのですが、こだわる方はこだわってみるのもいいかもしれません。