台湾で連日行列のできる人気台湾カステラ専門店「名東(メイトウ)」の日本第1号店が6月、東京都武蔵野市のキラリナ京王吉祥寺店にオープンした。台湾カステラは、日本のカステラが全卵を泡立て、砂糖やハチミツなどを加えて焼き上げるのに対し、卵白だけを泡立ててメレンゲを作り、気泡をつぶさないように仕上げ、ふんわりとした食感が特徴だ。

「名東」は2009年、台湾南部の台南に開店。同店はこれまで、多店舗展開をしない方針だったが、日本でパンケーキ専門店などのFC展開を行うフークルの河崎孝文社長のラブコールに応え、日本に初上陸した。

商品展開は全8種類。粉や砂糖などの主要材料を台湾から直輸入し、本場のレシピを忠実に再現している。店舗で焼き上げる職人も、同店のオーナー指導の下、約1ヵ月現地で修業を積んだ。

台湾カステラ 商品
プレーンな「オリジナル」(1058円、以下税込み)や「かぼちゃチーズ」「タロイモクリーム」(各1280円)、「クランベリーチーズ」(1458円)など全8種類

子どもから歯がない年配者でも食べられるほどふわふわ軟らかい食感と、シュワッと気泡がはじける感覚ですーっと消えていくような滑らかな口溶けが独特の魅力だ。冷やしてもホカホカに温めてもおいしく、レンジで温め直せばふんわりとした食感が戻るのもうれしい。

昨年来、台湾カステラがちょっとしたブームを呼んでいるが、本場台湾で食べられている“ふわシュワッ”の魅力を忠実に再現できている商品は、実は意外と少ない。同店の台湾カステラは、本場の魅力をそのまま生かした数少ない名店の一つといっていいだろう。

店外観
店で毎日焼く作りたてを販売

●店舗情報
「名東」
東京都武蔵野市吉祥寺南町2-1-25キラリナ京王吉祥寺2階

◇外食レストラン新聞の2022年7月4日号の記事を転載しました。