ドライフルーツというと、レーズンやマンゴーを思い浮かべがちですが、この夏は[柑橘系]のドライフルーツをよく目にしました。暑い夏をサッパリとした味わいで乗り越えよう、というメーカーの提案でしょうか?
またコンビニなどでは、食べきりの袋に入ったタイプが人気。これならちょっと小腹が空いた時や、お仕事の合間にも食べられますね。
今回の「食品新製品トレンド」読者アンケートでは、そうした「柑橘系ドライフルーツ」をいろいろ比べてみました。

ドライフルーツといえば・・・?

フルーツの凝縮された風味や、乾燥ならではの独特の食感がドライフルーツの魅力。さらには手軽にビタミンやミネラルなどが取れるということで、特に女性が好きな食品のひとつです。

おやつばかりでなく、製菓製パン材料という視点も含めると、ドライフルーツの中では「レーズン」が王道かもしれません。最近は「マンゴー」も、アジア旅行のお土産で頂く機会が増え、輸入食材店での取り扱いも増えてきました。あとは「アンズ」「パイナップル」「イチジク」なんてものも見かけます。健康のためにと「プルーン」を食べる人もいますよね。

しかし、ありそうでなかった「柑橘系」のドライフルーツ・・・今夏は、お店でよく見かけました!

柑橘といっても、種類は様々。口の中をサッパリさせるには、柑橘ならではの酸味がピッタリなのです。

★類似点・相違点のポイント★

エントリー1:共立食品「マンダリンオレンジ」

▽発売日=17年2月21 日全国 ▽価格=198円(税込) ▽内容量=48g
▽商品特徴=マンダリンオレンジをまるごと1房ずつ、甘酸っぱいドライフルーツに仕立てた。食物繊維入り。

エントリー2:壮関「甘酸っぱい甘夏ピール」

▽発売日=17年4月全国 ▽価格=140円(税込) ▽内容量=40g
▽商品特徴=愛媛県産甘夏をはちみつで爽やかに仕上げた。1袋当たりビタミンC45mg入り。

エントリー3:南信州菓子工房「つぶより温州みかん」

▽発売日=16年9月甲信越セブン-イレブン、10月中旬全国 ▽価格=198円(税込) ▽内容量=20g
▽商品特徴=国産温州みかん使用。やわらかく仕上げた。やさしい酸味と甘みが口いっぱい広がる。

エントリー4:ライオン菓子「そのまんまレモン」

▽発売日=17年3月全国リニューアル ▽価格=149円(税込) 内容量=25g
▽商品特徴=厳選した瀬戸内産レモン使用。無香料、無着色。あまずっぱいおいしさが味わえる。ビタミンC、クエン酸入り。

いまいちピンとこなかった[ミカン]

アンケートでは、試食前は特有のジューシーさや果肉感に引かれて「マンダリンオレンジ」(共立食品)に軍配が上がりました。続く「甘酸っぱい甘夏ピール」(壮関)も、“甘夏”というセレクトの珍しさから次点になりました。

しかし試食後は「そのまんまレモン」(ライオン菓子)が安定したおいしさに加え、ピール特有の酸味と甘みのバランスが評価されて首位を獲得!! 他の商品は珍しさがありましたが、レモンピールには食経験による安心感もあったようです。

日本人には馴染み深い温州ミカンを使った「つぶより温州みかん」(南信州菓子工房)は、“ミカン”をドライフルーツにすることが、モニターにはあまりピンとこなかったもよう。初めての食品というのは、なかなか敷居が高いものなのでしょうか。

ドライフルーツを食べる理由

さて、ドライフルーツの喫食についても質問しました。すると9割の人が「普段から食べている」と回答。その理由も「(単純に)好きだから」が多く、昨今のギルトフリーを意識した回答は少なく、嗜好性の高さが伺える結果でした。「効能を気にして手に取る」よりも、「好きなフルーツを食べたい!」のですね。

購入するのはマンゴーやイチジクなど果実としてはなかなか買いにくいフルーツが好まれる傾向にありました。フレッシュでは手に入りにくいフルーツをドライ製品で食べる、というのは賢い方法かもしれませんね。