北海道の名物といえばジンギスカン!道民が大好きなソウルフードです。羊肉に含まれているカルニチンには、体脂肪を燃やす働きがあります。札幌市内には大手ビール会社直営のビール園もあり、キンキンに冷えたビールとの相性も最高!食べ放題では「いま、何頭分の羊を食べた?」なんて会話も聞かれるほど。人気のジンギスカンですが、知られていないことや、自分だけが当たり前と思っていることもたくさんある、奥の深い食べ物なのです。

ラム派?マトン派?羊肉の選び方

ジンギスカンに使われる羊肉は、大きく「ラム」と「マトン」に分けられます。ラムは生後12か月の子羊の肉で、肉質は柔らかく癖がないため、もっとも食されています。マトンは大人の羊の肉で、よくいえば味わい深い、悪くいえば獣臭が強く、通好みといえます。

あっさり味のロール

種類は大きく「ロール」「生肉」「漬けダレ」の3つに分かれます。ロールはその名の通り丸くスライスされた冷凍肉です。昔は「ジンギスカン」といえば、ロールのことを指しました。冷凍のまま焼きます。脂肪分が少なく、あっさりした味わいです。

こってり味の生肉

生肉は最近主流になってきました。油がしたたるコッテリした食感で、「肉を食らう」という言葉がピッタリです。ロールと生肉は専用のタレに付けるか、塩コショウでいただきます。キムチなどを添えて食べるのも味が変わり、飽きが来ませんよ。

地域によっては定番の漬けダレ

漬けダレは、すでにタレに漬け込んだ肉です。タレを付けて食べるよりも濃厚な味が楽しめます。どの肉を選ぶか、どの種類を選ぶかは地域性や好みがあるようです。肉もタレも、道内のスーパーなどで購入することができるので、食べ比べてみるのも楽しいでしょう。

理にかなったジンギスカン鍋

ジンギスカンには専用鍋を使うことからもわかるとおり、本来は鍋料理です。丸い形で帽子のように中心が盛り上がっている独特の形なのは、そのむかし、鉄兜を使って羊の肉を焼いたことに由来しているといわれています。

真相のほどはさておき、ジンギスカンを作るのには理にかなっています。まず鍋全体に油を敷き、鍋を囲むように野菜を敷き詰めます。てっぺんに肉を載せてジュージュー焼くと、流れ出した肉汁が野菜と絡み、おいしさが増すというわけです。

ジンギスカン鍋を持っているのは少数派?

大阪のほとんどの家庭にはタコ焼き器があると聞きますが、残念ながら道民でジンギスカン鍋を使っている家庭は、ほとんどありません。みんな普通にホットプレートか、バーベキューコンロで焼き肉のように焼いています。実際のところは、焼き方も「焼けていればいい」というくらい、かなりいい加減です。

北海道だけでなく、全国的な人気料理になりつつあるジンギスカンですが、やはり屋外で食べるのが格別。北海道の花見といえばジンギスカン。普段は炊事禁止の円山公園でさえ、花見期間は開放してしまうほど。おいしい空気といっしょに、召し上がってくださいね。